
B型肝炎・C型肝炎とは?症状・感染経路・治療のポイント
B型肝炎・C型肝炎の主な症状

- B型肝炎
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感染後数週間の潜伏期を経て、発熱や全身のだるさ(倦怠感)、腹痛、食欲不振、頭痛などが現れ、その後黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)が出ることがあります。ただし、初期には症状が出ないまま経過する場合も多いです。
- C型肝炎
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B型肝炎と似た症状(倦怠感、発熱、関節の痛み等)が出ることがありますが、黄疸が出ないことも多く、症状が軽い傾向があります。特にC型肝炎は自覚症状がないまま慢性化しやすいことが特徴です。B型・C型肝炎ともに無症状のまま進行することが少なくないため、症状がなくても注意が必要です。
感染経路(性行為・血液を介した感染など)

- B型肝炎
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ウイルスは主に血液や体液(精液・膣分泌液など)を介して感染します。具体的には性行為による感染が多く、他にも母子感染(出産時に母から子へ)、血液を介する経路(輸血や注射針の使い回し、入れ墨・ピアスで消毒不十分な器具の使用など)があります。
日常生活の軽い接触では感染しませんが、B型肝炎ウイルスはHIVよりも感染力が非常に強い(50~100倍)ことが知られているため注意が必要です。
- C型肝炎
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主な感染経路は血液です。過去には輸血や針刺し事故による感染が問題となりましたが、現在ではこれらの経路で感染することはほとんどありません。
性行為による感染も起こり得ますが、B型肝炎に比べるとリスクは低く、通常の出血を伴わない性行為で感染することは多くありません。ただし粘膜に傷がある場合や、月経中の性交、肛門性交など血液を介しやすい状況ではC型肝炎がうつる可能性があります。いずれの場合も、不特定多数との性交渉や注射器の使い回しは感染リスクを高めます。
治療法(肝炎ごとの治療内容と投薬の可否)
- B型肝炎の治療
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まず、急性B型肝炎(新たに感染して肝炎を発症した場合)の多くは特別な抗ウイルス治療をしなくても自然に回復します。急性期は安静、栄養管理、水分補給などの対症療法が中心です。ただし、症状が重い場合や劇症肝炎(急性肝不全)に進行しそうな場合には抗ウイルス薬による治療を行うことがあります。
慢性B型肝炎(ウイルスの持続感染による肝炎)の場合、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬を長期間服用する治療が行われます。飲み薬(核酸アナログ製剤)によって体内のウイルス量を抑え、肝臓のダメージ進行を防ぎます。
ただし現時点では、慢性B型肝炎ウイルスを完全に排除する治療法は確立していません。治療継続によりウイルスをコントロールしつつ、定期的に肝機能の検査やエコー検査を受けて経過観察していきます。
- C型肝炎の治療
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現在のC型肝炎治療は飲み薬が中心です。かつてはインターフェロンという注射薬を用いた治療が一般的でしたが、近年はインターフェロンを使わない経口治療薬(直接作用型抗ウイルス薬)が登場し、高い確率でウイルスを排除できるようになりました。
多くのケースで12週間程度の服薬によりウイルスを体内から排除し、完治が期待できるようになっています。副作用も以前の治療に比べて格段に軽減され、治療のハードルが下がっています。
「肝炎は治療が難しい病気」というイメージを持たれがちですが、現在のC型肝炎は適切に治療を行えば治せる病気です。一度肝硬変など重い状態に進行してしまうと完全に元の健康な肝臓に戻るわけではありませんが、ウイルスを排除できればそれ以上の悪化を防ぐことができます。
予防(ワクチン接種の可否、性行為時の対策など)
- B型肝炎の予防
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最も効果的なのはワクチン接種です。B型肝炎ワクチンは1982年に実用化され、感染予防効果および持続感染(キャリア化)予防効果は約95%と非常に高い有効性があります。
日本では2016年から定期予防接種に指定され、生後間もない乳児期に原則3回接種するスケジュールになりました。過去に接種を受けておらず抗体を持っていない子供や大人でも、希望すればワクチンを受けることができます。パートナーや家族にB型肝炎キャリアの方がいる場合は、早めにワクチン接種を受けておくと安心です。
- C型肝炎の予防
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残念ながらC型肝炎には有効なワクチンが開発されていません。そのため感染リスクのある行為を避けることが最大の予防になります。具体的には、不特定多数との性行為を控える、どうしても性行為を行う場合はコンドームを正しく使用するなどの対策が有効です。
B型肝炎ほどではないにせよ、C型肝炎ウイルスも性行為で感染する可能性はゼロではないため、安全な性行動を心がけましょう。
また、他人との血液の接触にも注意が必要です。針の使い回し(覚せい剤の静脈注射など)は絶対に避け、入れ墨・ピアスは信頼できる衛生管理の行き届いた施設で行うようにしましょう。過去には輸血による感染もありましたが、現在は献血された血液は全て肝炎ウイルス検査が行われており、輸血や臓器移植で感染するリスクは極めて低くなっています。
放置によるリスク(肝硬変・肝がんへの進行など)

沈黙の臓器と言われる肝臓は、炎症が起きても痛みなどの症状が出にくく、気づかないうちに病状が進行してしまうことがあります。B型・C型肝炎ウイルスに感染したまま治療を受けずに放置すると、次のような重大なリスクがあります。
- 肝硬変・肝がんへの進行
- 慢性的にウイルスに感染した状態が続くと、肝臓に繰り返し炎症が起こり肝細胞が破壊されます。その結果、肝臓が線維化して肝硬変という硬く縮んだ状態になったり、細胞の異常増殖により肝臓がんが発生したりするリスクが高まります。B型肝炎ウイルスのキャリアでは、一見元気でも肝臓に慢性肝炎が潜んでおり、放置すると最終的に肝硬変や肝がんへ進行する場合があります。C型肝炎の場合も、感染から10~30年という長い年月の間に高い確率で肝硬変・肝がんへ移行するとされています。実際、日本の肝がんの原因の約80%がB型またはC型肝炎ウイルスによるものです。
- 劇症肝炎(急性肝不全)
- 特にB型肝炎では、まれに急性肝炎が急激に悪化して劇症肝炎を発症することがあります。劇症肝炎になると短期間で肝臓の機能が著しく低下し、命に関わる状態に陥ります。成人になってから感染したB型肝炎が劇症化することはごく稀ですが、実際に急性発症後に死亡してしまうケースも報告されています。急性肝炎の段階で適切に対処することが何より重要です。
このように放置によるリスクは深刻ですが、早期発見・早期治療によって肝硬変や肝がんへの進行を防ぐことが可能です。症状がないからといって安心せず、感染の疑いがある場合は必ず検査を受け、医師の指示に従って治療や経過観察を行いましょう。
よくある質問
当院へご相談ください
しずく内科クリニック東池袋(東池袋駅直結)では、B型肝炎・C型肝炎の検査および治療に対応しています。 当院は感染症専門医が在籍しており、一般のクリニックでは相談しにくい性感染症に関するお悩みも安心してご相談いただけます。B型肝炎・C型肝炎の検査は血液検査で行い、約4~5日後に結果が判明します。
東池袋でB型肝炎の検査・治療をご希望の方は、お一人で悩まず当院にご相談ください。当院ではHIVや梅毒など他の性感染症と合わせた包括的な検査(B型肝炎+C型肝炎セット検査など)も可能です。検査の結果陽性だった場合も、医師が患者様の状態に合わせて適切な治療プランをご提案いたします。必要に応じて専門的な医療機関とも連携し、継続的なフォローアップを行いますので安心して治療を続けられます。
当院は予約優先制となっております。Web予約またはお電話でのご予約の上、ご来院ください。東池袋駅直結とアクセスしやすい場所にあり、忙しい方でも通院しやすい環境です。
B型肝炎・C型肝炎について不安なことがありましたら、お気軽に当院へお尋ねください。
